2026年4月13日、外食分野の特定技能新規受入れが停止されました。上限5万3,000人に対し約4.6万人が到達(充足率92%)したことが背景です。この影響で、まだ大きな受入余力を持つ介護分野に企業の関心が一気に集中しています。介護分野は13.5万人の受入枠に対して約5.5万人(充足率41%)と、依然として大きな採用余地があります。
本記事では、外食分野の受入停止がもたらす影響、介護分野が今なぜ注目されているのか、そして2025年4月に解禁された訪問介護を含む最新動向を解説します。さらに、介護特定技能の採用を成功させるための5つの実践的なポイントもご紹介します。
「介護人材の確保を本格的に進めたい」「外食で採用予定だったが方針転換が必要」という事業者の方は、ぜひ最後までお読みください。
目次
外食分野の受入停止 ― 何が起きたのか
2026年4月13日から、特定技能「外食業」分野において海外からの新規入国および国内での在留資格変更(留学から外食等)が原則停止となりました。4月13日以降に受理された申請は原則不許可となります。
外食分野 受入停止の概要
背景にあるのは、外食分野の急速な充足です。上限5万3,000人に対して約4.6万人が到達し、充足率は92%に達しました。これにより新たに外食分野で特定技能人材を採用する道は事実上閉ざされ、多くの企業が採用戦略の見直しを迫られています。
なお、外食だけでなく飲食料品製造業・農業など4分野も上限の半数を超えている状況です。今後、他分野でも同様の受入停止が起こる可能性を見据え、まだ余力のある分野に早期にシフトすることが重要な経営判断となっています。
介護分野の受入余力と将来性
外食分野とは対照的に、介護分野には依然として非常に大きな受入余力があります。
| 分野 | 受入上限 | 現在の受入数 | 充足率 | 状況 |
|---|---|---|---|---|
| 外食業 | 5.3万人 | 約4.6万人 | 92% | 受入停止 |
| 介護 | 13.5万人 | 約5.5万人 | 41% | 受入余力大 |
| ビルクリーニング | -- | -- | 17% | 受入余力大 |
介護分野の受入枠は13.5万人と全16分野の中で最大です。現在の受入数は約5.5万人で、充足率はわずか41%。残り約8万人分の受入余地が残されています。
さらに、介護業界自体の人材不足は深刻化の一途をたどっています。高齢化の進行に伴い、介護人材の需要は年々拡大しており、国としても介護分野での外国人材受入を積極的に推進しています。外食分野のような「充足による突然の受入停止」が起こるリスクは当面低いと言えます。
ポイント:ビルクリーニング分野も充足率17%と受入余力が非常に大きく、介護と並んで有力な選択肢です。詳しくはビルクリーニング分野の採用完全ガイドをご覧ください。
2025年4月 訪問介護解禁の影響
介護分野の注目度をさらに押し上げているのが、2025年4月に解禁された訪問介護分野での特定技能受入れです。これまで施設介護に限定されていた就労範囲が、訪問系サービスにも拡大されました。
訪問介護解禁で変わったこと
特定技能「介護」は施設介護のみ。訪問介護は対象外。
7つの要件を満たせば訪問介護でも受入可能に。
訪問介護は有効求人倍率が全産業平均の約3倍にのぼり、最も人材不足が深刻な分野の一つです。この解禁により、訪問介護事業者にとって新たな人材確保の選択肢が広がりました。
訪問介護で特定技能人材を受け入れるには、介護職員初任者研修の修了や1年以上の施設介護経験など、7つの追加要件を満たす必要があります。要件の詳細については、訪問介護の特定技能が解禁!7つの要件を徹底解説をご参照ください。
施設介護での受入れ → 経験を積んで訪問介護にも展開、という段階的な採用戦略が現実的です。まずは施設介護で受入れを開始し、人材が経験を積んだ段階で訪問介護に拡大することを推奨します。
介護特定技能 採用成功の5つのポイント
介護分野で特定技能人材の採用を成功させるために、押さえておきたい5つのポイントを解説します。
日本語能力N4以上の人材選定
特定技能「介護」の在留資格を取得するには、日本語能力試験(JLPT)N4以上またはJFT-Basic合格が必須です。しかし、介護現場では利用者とのコミュニケーションが業務の根幹であり、N4はあくまで最低ラインです。
採用成功のためには、以下の点を候補者選定の基準にすることを推奨します。
- N4合格は必須:在留資格取得の基本要件として確認
- N3以上が望ましい:利用者やご家族との日常会話、記録業務がスムーズに
- 介護日本語評価試験の成績も重視:介護特有の語彙(体位変換、清拭、バイタル等)の理解度を確認
ポイント:面接時にはペーパーテストの結果だけでなく、実際に日本語で会話してコミュニケーション能力を確認することが重要です。介護現場で使う場面を想定したロールプレイ形式の面接も効果的です。
介護福祉士初任者研修の修了支援
介護職員初任者研修(旧ヘルパー2級に相当)は約130時間のカリキュラムで構成され、介護の基本理念から実技まで体系的に学ぶ内容です。特に訪問介護に従事する場合は、この研修の修了が必須要件となっています。
受入れ側の事業所が研修修了を「人材任せ」にせず、積極的にサポートする体制を整えることが採用成功のカギとなります。
- 研修費用の補助:全額または一部負担で人材の経済的ハードルを下げる
- 勤務シフトの調整:研修日程に合わせた柔軟なシフト設定
- 多言語テキストの準備:研修内容の理解を深めるための補助教材
- 介護福祉士への道筋の提示:初任者研修→実務者研修→介護福祉士という明確なキャリアパス
ポイント:介護福祉士の国家資格を取得すれば、特定技能2号や在留資格「介護」への移行が可能となり、在留期限の制約がなくなります。キャリアアップの道筋を明示することは、人材の採用競争力にも直結します。
生活支援(住居確保・銀行口座・携帯)
特定技能人材が安心して働くためには、仕事だけでなく日本での生活基盤の整備が欠かせません。特に海外から来日する人材にとって、住居・金融・通信の3つは最初の壁となります。
住居確保
保証人不要の物件手配、入居時の初期費用サポート
銀行口座開設
給与振込用の口座開設手続きの同行支援
携帯電話契約
日常連絡・緊急時の連絡手段確保
これらの生活支援は特定技能の制度上も求められていますが、制度要件を満たすだけでなく、人材が「この職場で長く働きたい」と感じる環境づくりとして取り組むことが重要です。
- 来日前からのオリエンテーション(多言語資料・動画の提供)
- 役所での各種届出(住民登録・国民健康保険等)の同行支援
- 同国出身の先輩スタッフによる生活面のフォロー
SMILEVISA導入による管理コスト削減
特定技能人材の受入れには、在留資格の管理、定期届出、面談記録、支援計画の実施記録など、膨大な書類管理と手続きが伴います。これを紙やExcelで管理していると、担当者の負担が大きくなり、管理漏れのリスクも高まります。
SMILEVISAは、特定技能の受入管理に特化したクラウドサービスで、以下のような業務を一元管理できます。
- 在留期限のアラート管理:更新時期を自動通知、期限切れを防止
- 定期届出の自動リマインド:四半期ごとの届出漏れを防止
- 面談記録のデジタル管理:3ヶ月ごとの定期面談を記録・蓄積
- 書類テンプレートの提供:雇用契約書や支援計画の作成を効率化
ポイント:特に複数名の特定技能人材を受け入れている事業所では、管理業務の効率化は必須です。人的ミスによる届出漏れは行政処分のリスクにもつながるため、システム化による管理は経営リスクの低減にもなります。
定着率向上のためのメンター制度
特定技能人材の採用は「入社がゴール」ではありません。定着してこそ投資が回収されるのであり、定着率向上の取り組みが採用成功の最大のポイントです。
メンター制度とは、外国人材一人ひとりに対して職場の先輩スタッフ(メンター)を割り当て、業務面・生活面の両方で継続的にサポートする仕組みです。
メンター制度で実現すること
悩みや不安を早期にキャッチ
業務の質問や技術指導
職場での人間関係構築を支援
問題の早期発見と対応
- 可能であれば同国出身のスタッフをメンターに任命(母国語で相談できる安心感)
- 週1回の定期面談を設定し、業務・生活両面の状況を確認
- メンター自身への研修も実施(異文化理解、やさしい日本語の使い方等)
ポイント:外国人材の定着率向上は、繰り返しの採用コスト削減にもつながります。メンター制度は低コストで導入でき、日本人スタッフのマネジメントスキル向上にも寄与する一石二鳥の施策です。詳しくは外国人材の定着率を高める5つのポイントもご参照ください。
丸忠物産有限会社のサポート
丸忠物産有限会社は、有料職業紹介事業者(許可番号:14-ユ-302507)として、介護分野を中心とした特定技能人材のご紹介を行っています。横浜を拠点に、1都3県の介護事業者様をサポートしています。
人材選定・マッチング
貴社の求める日本語レベル・経験・人柄に合った候補者を、海外提携機関のネットワークからご紹介します。
在留資格申請サポート
特定技能の在留資格申請に必要な書類準備から申請手続きまで、専門スタッフがサポートします。
生活支援・定着フォロー
住居確保、銀行口座開設、携帯契約などの生活基盤整備から、入職後の定着フォローまでワンストップで対応。
SMILEVISA導入支援
特定技能の在留管理・届出管理をクラウドで効率化。SMILEVISA導入のご相談もお気軽に。
外食分野で採用予定だった企業様へ:外食分野の受入停止を受け、介護やビルクリーニングへの方針転換をご検討中の場合もご相談ください。分野ごとの要件の違いや、最適な採用計画の策定をサポートいたします。
まとめ
2026年4月の外食分野受入停止は、特定技能制度の「上限がある」という現実を改めて突きつけました。一方で、介護分野は充足率41%(13.5万人枠に対し約5.5万人)と、まだ大きな受入余力を持っています。2025年4月の訪問介護解禁も加わり、介護分野は今、最も将来性のある採用フィールドと言えます。
採用成功の5つのポイント(まとめ)
- 1 日本語能力N4以上の人材選定 ― N3以上が望ましく、面接での実践的な確認も重要
- 2 介護福祉士初任者研修の修了支援 ― 費用補助・シフト調整で事業所がバックアップ
- 3 生活支援の充実 ― 住居・銀行口座・携帯の三大課題を入国前から準備
- 4 SMILEVISA導入 ― 在留管理・届出をクラウド化し管理コストとリスクを削減
- 5 メンター制度 ― 定着率向上が繰り返しの採用コスト削減に直結
介護分野の特定技能採用は、単なる人手不足の解消策ではなく、外国人材を戦力として育成し、事業の持続可能性を高める経営戦略です。外食分野のような突然の受入停止に備える意味でも、今のうちに介護分野での採用体制を整えておくことが賢明です。
「介護分野での特定技能採用を始めたい」「外食から介護への方針転換について相談したい」という方は、丸忠物産有限会社にお気軽にご相談ください。受入れにかかるコストの全体像や在留資格申請の流れもぜひ併せてご確認ください。
介護分野の特定技能採用、ご相談ください
外食分野の受入停止を受けた方針転換のご相談から、介護人材のご紹介、受入体制の構築まで、丸忠物産有限会社がワンストップでサポートします。まずはお気軽にご相談ください。