労務・採用 公開日:2026.05.21

【2026/5/14適用】職業紹介・派遣の「要領」改正で個人情報対応は何が変わる?

2026年5月14日から、厚生労働省が公表する「職業紹介事業の業務運営要領」「労働者派遣事業関係業務取扱要領」が適用されています。 いずれも個人情報保護法の遵守に関する章があり、採用・紹介・派遣で扱う応募者/候補者データの取扱いを「現場の運用」まで落とす必要があります。 さらに、個人情報保護委員会が公表した個人情報保護法改正案(2026/4/7 閣議決定・国会提出)も踏まえ、いま社内で棚卸しすべき実務チェックを整理します。

まず押さえる6点(重要)

  • 厚労省のページでは、2026年5月14日から「職業紹介事業の業務運営要領」および「労働者派遣事業関係業務取扱要領」が適用される旨が示されています。
  • 両要領は、「個人情報の保護に関する法律の遵守等」(個人情報対応)に関する章を含みます。
  • 採用・紹介・派遣では、応募者/候補者の履歴書・職歴・在留資格・連絡先などを扱うため、目的外利用や過剰収集が起きやすい領域です。
  • 個人情報保護委員会は、個人情報保護法等の改正案について、2026年4月7日に閣議決定された旨を公表しています(成立・施行日等は確定していません)。
  • 改正案は、「施行前でも先に整備できる体制(棚卸し・権限・委託管理)」が多く、早めの準備がリスク低減に直結します。
  • 結論として、いまは「法令解釈の断定」よりも、実務フローの可視化と、委託先との役割分担の明確化が最優先です。

※本記事は一般情報です。制度の最終判断は最新の公式情報の確認と、必要に応じ専門家への相談を推奨します。

何が「個人情報対応」の対象になる?(採用〜紹介〜派遣)

職業紹介・派遣の実務では、候補者に関する情報が複数の関係者(求人者、職業紹介事業者、派遣元、派遣先、登録支援機関など)をまたいで流通します。 「誰が管理者で、どこからどこまでが委託か」を曖昧にしたまま運用すると、目的外利用・過剰共有・保管の長期化が起きやすくなります。

よく扱う情報(例)

  • 氏名・連絡先・住所・生年月日
  • 履歴書(学歴・職歴・資格・健康情報の記載が含まれることも)
  • 在留資格・在留期間・在留カード情報(確認のための写し等)
  • 面接評価・適性・希望条件(勤務地・賃金・シフト等)
  • 紹介/派遣の契約関係書類(同意書、説明書、委託契約等)

事故が起きやすいポイント(例)

  • 社内共有のための「なんとなく転送」
  • 採用不採用後もデータが消えない(保管期限なし)
  • 委託先・外部ツールに渡した後の再委託が追えない
  • 担当者の私用端末・個人アカウントで保管
  • 動画・音声・面談メモの取り扱いルール不在

社内で最短でやる「棚卸し」チェック(10分)

  1. 収集:応募・紹介・派遣の各段階で「何を取っているか」を一覧化(在留資格/在留カード写しの要否も含む)。
  2. 目的:利用目的(採用選考、配属検討、支援計画、契約管理など)を言語化し、目的外の共有を止める。
  3. 共有範囲:求人者内の共有先(現場責任者等)と、委託先(職業紹介/派遣元/登録支援機関)を区分する。
  4. 保管場所:個人PC/クラウド/紙ファイルなど、保管場所とアクセス権を明確にする(私用保管を禁止)。
  5. 保管期限:不採用・辞退・離職後の保存期間と削除ルールを定める(「永遠に残る」をなくす)。
  6. 委託管理:委託先が再委託する場合のルール、事故時の連絡手順、削除/返却の取り決めを確認する。

※この時点で「完全な法解釈」まで詰めきれない場合でも、棚卸しの結果を残すだけで、漏えい・目的外利用のリスクは大きく下がります。

社内共有用:関連チェックリスト(PDF)

「要領改正の実務整理」と「個人情報保護法 改正案の棚卸し」を、社内で回しやすい形でまとめた資料です。 最終判断が必要な箇所は、個別確認が必要と明記しています。

関連(内部リンク)

参照した一次情報(公式)

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