労務・採用コンプライアンス 公開日:2026.05.19

【2026/6/14一部適用予定】外国人雇用管理指針の改正案|在留カード読取アプリ・届出簡素化・育成就労を見据えた実務整理(一次情報)

厚生労働省の審議会資料(2026年5月15日公開)で、外国人雇用管理指針(平成19年厚生労働省告示第276号)改正案が示されました。 併せて、外国人雇用状況届出(通知)の簡素化(特定技能の特定産業分野確認不要など)や、在留カード等読取アプリの活用が論点となっています。 本記事では、企業の人事・総務担当者が「いつまでに何を準備すべきか」を一次情報ベースで整理します。

まず押さえる6点(重要)

  • 本記事は「告示案要綱・省令案(概要)」に基づく整理です。確定は官報・告示等で要確認。
  • 審議会資料では、改正案について「おおむね妥当」との答申が示され、改正作業が進められる旨が記載されています。
  • 適用時期(予定):2026/6/14(一部)、2026/10/1(一部)、2027/4/1(全体)。
  • 外国人雇用状況届出(通知)では、特定技能の特定産業分野特定活動の活動類型の確認・届出を不要とする案が示されています(主に2027/4/1施行予定)。
  • 在留カード確認について、在留カード等読取アプリで券面情報との整合性確認を行うのが適切という規定案が示されています(適用時期は個別確認が必要)。
  • 育成就労制度(2027/4/1施行予定)を見据え、育成就労外国人に関する留意点を雇用管理指針に位置付ける案が示されています。

※本記事は一般的な整理であり、経過措置・実務運用は確定後の通知等を含めて個別確認が必要です。

いつから何が変わる?(予定スケジュール)

予定日 主なポイント(要約) 企業の準備
2026/5月下旬 省令・告示の公布(予定) 官報・告示で確定版を確認
2026/6/14 在留カード確認方法の見直し等(特定在留カード対応を含む)/在留カード等読取アプリの活用方針の明記(案) 採用・更新時の本人確認フロー(アプリ利用・記録)を整備
2026/10/1 短時間・有期/派遣の待遇説明に関する記載強化(案) 待遇差の説明資料・運用ルールを準備
2027/4/1 外国人雇用管理指針の見直し全体/届出(通知)の簡素化(特定技能分野・特定活動の確認不要等)(案) 届出項目の棚卸し・社内チェックリスト更新

※日付は審議会資料の「予定」記載に基づきます。確定は公布後の官報・告示で確認してください。

改正案の要点(企業の実務に直結するところ)

1) 不法就労対策の明確化(雇用管理の前提)

審議会資料(概要)では、不法就労は決してあってはならず、事業主が不法就労をさせた場合には入管法の罰則が適用され得るという認識の下で適切な措置を講ずべき旨が明記されています。 採用時の在留資格確認に加え、更新・異動時の確認、現場への周知までを一連の仕組みとして整えておくのが安全です。

2) 在留カード等読取アプリの活用(整合性確認)

外国人雇用状況届出に関連し、在留カードを確認する場合に、在留カード等読取アプリケーションを使用し、券面情報との整合性を確認することが適切である旨を規定する案が示されています。 実務上は「誰が・いつ・どの画面(結果)をもって確認したか」を残せる形にしておくと監査対応がしやすくなります。

※アプリの具体的運用(保存可否、個人情報の取扱い等)は、社内規程・委託先の役割分担に応じて個別確認が必要です。

3) 短時間・有期/派遣の待遇説明(2026/10/1一部適用予定)

審議会資料(概要)では、短時間・有期雇用労働者又は派遣労働者である外国人労働者について、関連指針の適用を受けることを明記し、 さらに、外国人労働者から求めがあったときに、通常の労働者との待遇の相違の内容・理由等について説明を求めることができる旨を明記する案が示されています。

まずは、賃金・手当・福利厚生・教育訓練・キャリア形成等の「差分」と「理由」を、平易な日本語で説明できる資料(テンプレ)を用意するのが現実的です。

4) 外国人雇用状況届出(通知)の簡素化(特定技能・特定活動の確認不要)

審議会資料(省令案・告示案)では、外国人雇用状況届出(通知)において、 特定技能の特定産業分野と、特定活動の活動類型(法務大臣が特に指定する活動)の確認・届出を不要とする案が示されています。 届出業務は「楽になる」方向ですが、逆に社内では、採用管理システム等に残す情報(特定技能の分野など)をどう扱うかを整理しておくと、後工程(支援・更新・監査)が安定します。

関連記事:【改正案】外国人雇用状況の届出(通知)様式が見直し予定

社内共有用:改正案チェックリスト(PDF)

予定日ごとに「やること」を1枚にまとめたチェックリストです。人事・総務・現場責任者での共有にご活用ください。

対象:受入企業の人事・総務/派遣・有期の運用担当|更新日:2026.05.19|全6ページ相当

企業が今すぐやること(実務チェック)

  • 在留資格確認フロー(採用時・更新時・異動時)の棚卸しと、現場への周知
  • 在留カード等読取アプリの利用ルール(誰が確認するか/記録の残し方/個人情報取扱い)を決める
  • 短時間・有期/派遣の待遇差の説明テンプレ(平易な日本語)を作る
  • 届出(通知)簡素化で不要となる予定の項目が、自社の管理・監査で必要かどうかを整理(社内保持の方針決定)
  • 確定版(官報・告示・運用要領)が出たら、チェックリスト・社内手順書を更新

根拠(一次情報)

改正案の「自社への影響」から一緒に整理します

届出フロー(雇入れ・離職)と、特定技能・派遣・有期の運用が絡むと、社内の「誰が何を確認するか」が曖昧になりがちです。 丸忠物産では、受入企業の実務フローに合わせて、チェックリストのカスタマイズや運用設計をご支援します(無料相談)。